2015年04月の記事

平成27年度より新たな取り組み「笑顔溢れる活き生き学校」が始まりました。

「笑顔溢れる活き生き学校」

夏祭りや文化祭などの 「施設行事」、 参加選択型の「活動教室」、 生活の中で行われる「レクリエーション」、植物への水やりや天気掲示など 施設介護 の中で行う様々な「毎日の活動」 などの活動の軌跡を1年を、通じて通知表(カード)として残すことで利用者様お一人お一人に目を向けた生活の援助を行い、 施設生活を活き生きした笑顔溢れるものにして思い出として残していこうというものです。

詳しくは「笑顔溢れる活き生き学校」のページからご覧ください。

4月12日にはその第1回目として開校式が開催されました。
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この日を楽しみにされていた利用者様方は、髪をセットしたり着替えられたりと入念に準備し、始まるのが待ちきれない様子です。 開始前には式に参加する全員が胸に花をつけたのですが、「この花持って帰ってもいい?」「似合ってる?」など、 いつもと違う雰囲気に気分も盛り上がり、始まる前から活きいきとした表情を見せていらっしゃいました。
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開式の言葉

開式の挨拶は利用者様にお願いしました。依頼した時は「私はできない。」と弱気だった利用者様ですが、 多くの声掛けに励まされ、本番へ向けて前向きに練習されるようになっていきました。 そして、本番では練習以上の発声量で周囲を驚かせて下さり、気持ちのいい開校式の幕開けとなったのでした。
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笑顔溢れる活き生き学校の説明

今後の学校の活動内容を説明した後、利用者様にどんな教室に参加したいかお聞きしてみたところ、 「外に出かけたい」「何かおいしいものをたくさん食べたい」「○○の餃子を沢山食べたい」 など、率直なご意見が出されました。
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カード贈呈式

各ユニットの利用者様代表にカードを贈呈し、一言ずついただきました。 代表となる利用者様には前もってお伝えしてあり、「次ですのでよろしくお願いします」 と声掛けすると一緒に参加されていたご家族様へ「行ってくるからね!」と意気込み、前へ出てきて下さいました。 代表となる利用者様は、参加された皆さんの前で「ありがとう」「元気に頑張ります」「笑顔で頑張ります」とそれぞれ発言され、 カードを受け取っていただきました。
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宣誓の言葉

「笑顔溢れる活き生き学校」開校にあたり、3人の利用者様に宣誓の言葉を述べていただきました。 この日に向けて練習を重ねてこられた利用者様。最初のころは「できるやろうか?」などと不安な様子でしたが、 練習を重ねるにつれて「次はおじさんの番やよ」と協力しながら「成功させよう!」という意欲が高まってきました。 本番ではしっかりと順番通りに発言され、これからの活動へ向けての意気込みが感じられる、とてもよい宣誓となりました。 宣誓の言葉を聞いていた他の利用者様の中からは「頑張りましょう!」という声があがり、 宣誓を終えた利用者様は「どうも」「ありがとうございました」「宜しく願いします」と応えられていました。
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利用者様代表の挨拶・閉式の言葉

利用者様代表挨拶では、島津乃荘 最年長の利用者様に挨拶していただきました。 「お願いします」とお名前を呼ぶと「はい!」と元気な返事で前に出てきて下さいました。 挨拶は少し長い文章でしたが、笑顔を振りまきながら堂々たる挨拶をされ、周囲からは称賛の声が上がりました。 利用者様はとても嬉しそうな表情で「ありがとう!!」とお礼を言われていました。

閉式の言葉も利用者様にお願いしたところ快く引き受けてくださり、練習もスムーズにできていました。 本番では感極まり涙ぐまれながらも最後まで大きな声で挨拶をされ、開校式の幕を無事に閉じる事ができました。

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最後に

式の最中の利用者様方は、前で挨拶されている利用者様に声援をかけられたり、称賛の声をかけながら拍手をされたり、 また、いつもは声掛けに首を横に振られる事が多い方がこの日はカメラ目線でピースをして下さったり、 司会者の問いかけに発言されたりと多くのコミュニケーションが生まれ、 利用者様には楽しい時間を過ごして頂けたのではないかと思います。
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今後開催される行事や教室は、利用者様だけでも参加できるものからご家族の方も一緒に参加できるものまで 多種多様な企画を準備しており、 随時 イベント情報 のページや玄関ホールに設置した大型掲示板でお知らせしていきます。 ご来館の際にもぜひご覧下さい。

今年4月より始まった新しい取り組み「笑顔溢れる活き生き学校」の開校式に合わせ、ご家族様向けの試食会を行いました。

試食会が始まるまでの間に、スライドで「ちらし寿司教室」の様子を見ていただきました。
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とはどんなものなのか、どのような感じなのかを知っていただく良い機会になりました。

ちらし寿司教室の際は感染症対策のために日程を変更したこともあり、ご家族様の中には出席できなかった方もいらっしゃいましたので、実際に利用者様がどんな様子で取り組んでいらっしゃったかをお伝えすることもできました。
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今回は、島津乃荘 の利用者様層に応じたソフト食のレシピに取り組み始めてから最初に安定した調理ができるようになった「チキン南蛮」と、今まで取り組んできた季節の食材を使用したメニューをご提供しました。

ご提供したメニュー

ご飯
ソフトチキン南蛮
筍のおかか煮
豆腐としめじと菜の花のすまし汁
ストロベリーゼリー

皆さん、写真を撮ったり、じっくり食べられているのを見るのはとても緊張しました。
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ご家族様からは
「これで何キロカロリーですか?」
「塩分はどれくらいですか?」
「別な施設では五穀米等を出していますがここは白米だけですか?」
「2~3枚でもいいから漬け物をつけたらいいと思う」
などの貴重なご意見をいただくことができました。
毎日面会に来られるご家族様は 「カロリー計算されていると思うけど量が少ないと(利用者様は)思っているのではないか」 と、利用者様の意見を代弁して伝えてくださったりもしました。
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他にも島津乃荘 でご提供している「極刻み」「ミキサー」「粥ペースト」の形態も見ていただきました。
実際にお皿にとって食されて「普通の方がいいね」「ここまで小さくしなくても食べられるようにしてほしい」などのと意見をいただいたり、「粥ペースト」のべたつきを抑えたトロミ剤についてや、スプーンに取った時の粘りの少なさに興味を持たれたりしていました。

この試食会では、利用者様が実際に食べられている食事について「何を」「どんなものを」出しているのか、少しは知っていただけたのではないかと思います。 また、今回参加していただいたご家族の皆さんは、とても積極的に意見を出して下さいました。栄養科 ではいただいたご意見をもとに、これからの食事内容や調理方法など、調理師と一緒になってさらに改善し、取り入れていきたいと考えています。

3月第1・2週のテーマは「ひな祭り」でした。

まずは食堂に7段のひな壇を設置し、利用者様がスタッフと共にひな人形を飾ったり、飾るところを見学したりと、みんなでひな祭り気分を盛り上げます。
ひな段飾りの様子-1.jpg

利用者様は「懐かしいね」「立派なひな人形だ」「きれいね」などと話しながら慎重に人形を置いたり、自ら立ち上がってひな人形を丁寧に並べて「かわいいね」と言ってずっとながめていらっしゃったり、細かい調整を行ったり、スタッフと一緒にひな祭りの歌を歌ったりと、思い思いに飾り付けをされ、笑顔も多く見られました。

飾り付けが終わると、完成したひな壇の観賞を行いました。 「ひな人形を飾るのはいつですか?」「桃の節句!」「3月3日でしょ?」といった会話などで、季節を感じて頂くきっかけ作りを行うことができたと思います。
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今後もレクリエーション計画の季節、テーマに沿って四季を感じて頂けるよう工夫していきたいと思います。