「摂食嚥下口腔衛生委員会」発足

口から食べる支援の様子

敬和ヘルスケアグループの方針の一つに「口から食べる支援」への取り組みがあります。

島津乃荘ではその一環として、 敬和ヘルスケアグループ内認定技術者である「摂食嚥下プロフェッショナル」や歯科衛生士を中心に、 「口から食べる支援」を多角的に実施していくことを目的とした「摂食嚥下口腔衛生委員会」を立ち上げました。

今回、ご紹介するのは食事をする際の椅子への工夫です。

写真の椅子は座面の高さを3段階に変更できるもので、利用者様ごとに合う高さを選択できます。 また、肘掛け前方がアールになってテーブルの奥に差し込めるようになっています。

島津乃荘ではこのような椅子の使用に加え、 利用者様お一人お一人の状況に合わせた食事時のポジショニングを行っています。

  • テーブルの高さを腋窩と臍の中央付近に調整します。
  • それにより足が浮いてしまう場合は、足台を置いて足底を安定させます。
  • 猫背になる方は、下部胸郭を下から支えて姿勢を調整します。
  • 円背で臀部後部に空洞ができる方は、クッション等で埋めます。

更に、この椅子の手摺部分に肘掛カバーを設置する工夫を加えました。 これにより、テーブル面と肘の位置が同じ高さになり、肘が安定します。 肘をついたまま食事をすることが可能になり、 食事動作における負担の軽減につながりました。

このように、様々な状態の利用者様お一人お一人に適切な姿勢を取っていただく工夫をすることで、 これまでは一部食事介助が必要であった状態から、 ご自身で食事をすることができるようになった利用者様もいらっしゃいます。

まだまだ検証と改良を繰り返している所ですが、「口から食べる」ことの大切さを意識し、 環境整備を進めていきたいと考えています。