前回の「改訂水飲みテスト」に続く実践的な技術習得として、 スクリーニング評価の技術習得のための「フードテスト」を体験しました。 今回もKTSM(NPO法人 口から食べる幸せを守る会)による包括的な支援スキルとしての実践方法を試しました。
「フードテスト」は、食物の嚥下状態をみるために行われるものです。 KTSMの方法は、「改訂水飲みテスト」と同様、あくまでも先にある経口摂取を見据え、 1つ1つの動作に経口摂取に繋げていくための支援手法が入っています。
- テスト前に五感を刺激し食物認知を高める
- 逆手での介助で頸部回旋しないための両側からの操作技術
- 食べる動作化と頚部前屈のための視線誘導としての操作
- 食事動作(先行期、準備期)をなぞる捕食介助
- 認知症症状と集中を高めるための端的な声掛け
- 呼気と吸気のタイミングを意識した残留物チェック
- など...
VF(嚥下造影検査)やVE(嚥下内視鏡検査)検査を行わなくとも、改訂水飲みテストとフードテストによって 「嚥下」状態のスクリーニングが可能なことは多々あります。 定期的なスクリーニングで嚥下状態の変化を確認するだけでなく、 その結果を1つの判断材料としながら 食べる意欲、口腔状態、認知機能、捕食・送り込み、姿勢・耐久性、活動、食物形態など、包括的な支援が可能となり、 その支援の効果も確認することが可能となる 大変有用な手段といえます。
今後も定期的に開催し、現場で活用できるレベルまで高めていきたいと思います。