摂食嚥下分野は、介護・医療にかかわる各職種の養成機関でも十分に教育されていない分野です。
昨年「宮崎摂食嚥下障害臨床研究会 定例会」に自主参加した職員による伝達研修が行われ、
摂食嚥下に関する正しい知識を有することの重要性や、摂食嚥下の基礎的な部分を学習しました。
9月伝達研修:
戸嶋病院|
島津乃荘
12月伝達研修:
戸嶋病院|
島津乃荘
それを受ける形で本年よりスタートしたこの「摂食嚥下勉強会」では、 すべての職種を対象に、テーマに沿って互いに知識を出し、高め合いながら、少しずつ学習していきます。
第3回目となる勉強会は、2月3日(金)戸嶋病院 で行われました。 この日は、看護師、管理栄養士、介護福祉士、理学療法士、薬剤師、生活相談員と、まさに多職種が集まりました。
第1回で摂食嚥下に関わる各種器官の名称や働きを学び、その基礎知識を活かして 第2回で喉頭挙上障害とそれを引き起こす頸部伸展位と肩甲帯伸展位を学びました。
第3回では、第2回で学んだ内容を実際に車椅子やベッド上で体験し、悪いポジショニングを正す方法を学びました。
患者役となった職員は普段から意識せずに行っている姿勢調整や摂食時の動作ですが、
高齢の方や障がいのある方の場合は自分では思うようにできない、
場合によっては訴えることもできないということがあります。
そのような状況にあっても、確かな知識と技術で支援することで「安全に口から食べる」ことを
継続できるということを再認識できました。
今回、車椅子座位やベッドリクライニング位での実演によって 摂食嚥下の観点における 「悪い姿勢」 と 「良い姿勢」 を自分たちの目で確認することができました。 今後、病院や施設においても姿勢への気付きや良い姿勢への調整が的確にできるようになったのではないかと思います。