2017年10月の記事

食事及び嚥下訓練におけるポジショニング( ベッド編車椅子編)、ベッドサイドでのスクリーニング について学んだ後、 いよいよ「食事介助の基礎技術」の実技研修となりました。

摂食嚥下実技研修(4)の様子

今回は基礎ということで、セルフケア強化を行う一部介助ではなく、全介助を想定して、 次の3種類の実技を行いました。

  • 45度ベッドアップでの学会分類1jのゼリー
  • 60度ベッドアップでの全粥
  • 車椅子座位での全粥

講師のお手本を見た後に説明を受けていざ実技に入るのですが、 普段自分達が行っていたり目にしたりしている食事介助の方法とは大きく異なり、 なかなかうまくできませんでした。

食具の選択、五感を活かしたアプローチ、スプーン操作方法、次の一口のタイミングなど、 すべてが患者様・利用者様が口から食べる上での適切な支援に繋がっており、 自力摂取に向けた直接訓練となっていることが、改めてわかりました。

特に、スプーンの挿入角度とホールを置く場所によって食べやすさに大きな差が出ることを、 介助者役・患者役の両面から体験することで実感出来ました。 また、咀嚼をしないゼリーと咀嚼をする粥では、食物を置く場所が異なることも勉強になりました。

この研修では、これまで深く考えずに食事介助をしていたことに気付かされ、 自分たちの食事介助スキルを高める必要性を強く感じました。 これから職員同士でも練習し、患者様・利用者様に口から食べる喜びをご提供できるよう努めていきたいと思います。

前回までに食事及び嚥下訓練におけるポジショニング( ベッド編車椅子編)を学んできたので、 今回は嚥下評価方法の1つである “改訂水飲みテスト” と “フードテスト” の2種類の 「ベッドサイドスクリーニング」の方法を学びました。

摂食嚥下実技研修(3)の様子

設備のある医療機関では嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)により嚥下評価を実施することが多いですが、 実際の飲み物や食べ物を使用して行うベッドサイドでのスクリーニングも合わせて行えば、 障害の種類、障害の程度、解決方法などを判断するためのより多くの情報を得られます。

特に、設備のない病院や施設、在宅では、訓練開始前から訓練途中での評価において、 ベッドサイドスクリーニングが重要な位置づけにあります。

今回、両テストとも経験したことがある職員はおらず、講師が全体の流れの見本を行い、 その後それぞれの手順について解説を交えながら説明を受けました。

嚥下評価は、どのようにすれば食べられるのか、また、 実施してきた訓練がどのような成果を得られているのかを見るためのものです。 そのため、評価時点の環境設定、ポジショニング、評価技術に至るまで、 患者様・利用者様がベストな状態で嚥下できるように実施することが大切になります。

特に、普段自分たちが食べる動作をなぞるように、 見て認識し、食べよう飲もうと意識し、手に持って香りを楽しみ、口に運ぶというような一連の行為を、 テスト時であっても支援しながら行うことには驚きました。

評価は複数の目で行う方がより正確性が増すので、 患者様・利用者様のケアに関わる多くの職種、多くの職員が スクリーニングの知識と技術を身につけておくことが重要であることを学びました。

前回の摂食嚥下実技研修で “摂食嚥下のメカニズムを理解した上での基本技術” を学んだのに続き、 「車椅子で食事を行う際のポジショニング」の実技研修が実施されました。 戸嶋病院 を会場として同内容で2回開催され、 島津乃荘戸嶋病院 ともに多くの職員の参加がありました。

摂食嚥下実技研修(2)の様子-1

まずは、前回「ベッド上でのポジショニング」を学習した職員と初参加の職員に、 車椅子で一部介助又は自力摂取する場合のポジショニングをしてもらいました。

前回参加の職員は、 ベッドの時と同様に摂食嚥下を楽に行うために大切なポイントを確認できていました。

そのうえで注意点やポイントが説明され、解説しながら不足している部分を説明し、 適切な車椅子でのポジショニングの見本を一から実践しました。

摂食嚥下実技研修(2)の様子-2

車椅子でのポジショニングとベッド上のポジショニングは大切なことや重要なポイントが共通していましたが、 移動の道具である車椅子を座る道具に近付ける方法、それを行わないことの悪影響、 自力摂取を省エネで行えるようにする支援方法など、 食事姿勢と摂取方法の違いにより配慮すべき点が増えたり変わったりすることを学びました。

特に、たった3枚のタオルで驚くほど車椅子の座り心地がよくなるうえに、 食事するために良い姿勢になることを学べたことは大きな収穫で、 早速これから患者様や利用者様の食事場面で活かしていけると感じました。

敬和ヘルスケアグループ 全体で患者様・利用者様の摂食嚥下障害及び経口摂取支援(口から食べる支援)に取り組むため、 並行して実施している 摂食嚥下勉強会 の内容を踏まえた定期的な実技研修「摂食嚥下実技研修」が開始されました。

第1回は「ベッド上で食事及び直接訓練を行う際のポジショニング」の実技研修です。 戸嶋病院 を会場として同内容で2回開催されました。

摂食嚥下実技研修(1)の様子

ポジショニングについては褥瘡(じょくそう)予防のための除圧などで普段から実施していますが、 食事のための姿勢としてのポジショニングとは違うこともあり、正しく実施できない参加者もいます。

今回は、ベッドサイドスクリーニングや訓練開始時に行う30度ベッドアップ、咀嚼を伴う食事時の60度ベッドアップ、 その中間位の45度ベッドアップについて、参加者全員が患者役、介助者役を体験する形で実技を練習しました。

練習は健常者で行うので基本的なポジショニングの形を知っていれば対応できますが、 実際の患者様・利用者様は円背や側弯などの姿勢不良・拘縮・麻痺などがある場合が多く、そのままでは対応できません。

研修は、摂食嚥下の仕組みの解説をはさみながら “どの部分(頸部、肩甲帯、前腕と肘、足底、骨盤、目線等)を どのような状態にすれば、食物認知、摂食、咀嚼、嚥下がしやすくなるのか” という形で進められ、基本を学習しました。

今後は、実際に個々の患者様・利用者様への適切なポジショニングとして実践していこうと思います。